[1] 1月のテーマ
テーマ:確率を使って読み解く世界(part1)〜検査の確率の不思議〜
今回は日常的なことながらも、確率を使ってしっかりと考えると不思議に感じるような現象について扱いました。世の中には確率に関係する話がたくさんありますが、一見正しそうに見えても実は全然違うことなどもあります。今回はその代表的な話の1つである「陽性判定が出たときに本当に罹患している確率」について扱いました。
[2] より深い理解のために
古典的確率の世界では、何かの条件がついてしまうとその確率は考えられないものでした。しかしながら、条件付き確率の登場によってある条件下での確率が求められるようになりました。条件付き確率の有名な1つの話はg1講座でも扱ったモンティホール問題ですが、今回の「陽性判定が出たときに本当に罹患している確率」も条件付き確率を確認できる例です。式は自然なので、覚えて色々な現象に使ってみると面白いです。
[3]感覚とのズレ
今回の講座で話したように、ある病気に対する検査の精度が99%近くあったとしても、そもそもの罹患の割合が少ない場合は陽性の判定が出たとしても本当に罹患している確率はかなり低いものになりました。確率が低いということ自体は予測できたとしても、講座でやったようにここまで低くなるのかということはなかなか想像がつかないと思います。数学によって感覚とのズレを数値として確認することができます。