数学全般

医学部再受験は20代や30代以上でも可能??指導経験から分かる現役高校生との違い3つと医学部再受験合格への道!!

20代や30代以上の医学部再受験での合格は可能??

こんにちは。アインシュタインタロウです。
今回は私の指導経験から分析した社会人の方の医学部再受験がテーマです。

大学受験数学の授業をしていると、生徒さんの中には社会人を経て医学部再受験をするという生徒さんもいて、その多くの生徒さんが似た悩みを抱えていることもあり、このテーマで記事を書いてみようと思ったことがきっかけになります。

医学部以外の学部の再受験はかなり少数になりますが(私も指導歴は長いですが医学部以外の再受験は今まで担当したことがないです)、医学部の再受験はそれなりに人数がいると感じます。現に私も1人などではなく、複数人の社会人の方の医学部再受験の担当をした経験があります。

そして今現在も1名、30代の社会人の方の医学部再受験の指導をしています。

医学部再受験の方は受験生として特殊な環境であることは間違いないため、記事として書くべきテーマも多岐に渡ります。なので本テーマは今回限りで終わらずにあくまで第一回という感じで書ければと思います。

では本題ですが、まず20代や30代以上での医学部の再受験での合格は可能なのかどうかということですが、これは当然可能です。そもそも私の生徒さんが過去に合格しているため実証されています。

入試は大学側が不正を行わないことを前提とすれば、ただ必要な点数をとることができれば合格するわけなので、再受験であろうと社会人であろうと合格が可能なことは当然です。

ただ可能ではあるものの、厳しい道であることは間違いないです。そこで今回は社会人医学部再受験の方と現役高校生との違いを実際の指導経験から考えることで、再受験の方の勉強の手助けになるような記事を書ければと思います。

現役高校生との違い1~言語力や論理的思考

まず私が指導していて思う違いの1つ目は言語力と論理的思考です。これについては私は医学部再受験の生徒さんの方が現役高校生の生徒さんよりも高い傾向にあると感じます。

もちろん現役高校生の生徒さんの中にも言語力や論理的思考の高い生徒さんは多数いるので、この見出しに限らず本記事はあくまで傾向であるということを踏まえて、これ以降の記事は読んでいただければと思います。

指導経験での具体的な例として、まず良くも悪くも医学部再受験の生徒さんの場合は数学のスタートがほぼ0に近いということが多いです(元は文系であるなど)。元理系の生徒さんで再受験の場合、数学については動画配信や独学などで対処することもあるかもしれないので、塾を必要とするのは上述の生徒さんになるのかもしれません。

スタートが0に近い場合は「この問題は見たことがあるからなんとなくできる」ということがないため、本当に論理的に納得できなければ先に進むことができません。これは一見大変そうに思えますが、今まで再受験の方の指導経験で0からの数学指導で困ったことは実は一度もありません。

社会人という経験を経ていることが影響しているのか、年齢によって論理的思考力が向上するのか、理由は分かりませんが社会人再受験の生徒さんのほとんどは数学に必要は論理的な思考力と言語力を高い精度で備えていることを実感しています。

仮にスタートが0に近い状況であっても、そのことが逆に偏見や感覚や勢いで数学を進めないことにつながるため、論理的に正しい数学を身につけることを手助けしているとも強く思います。1つ1つの分野を正確に指導することが出来るので、かなり高い精度で数学観の共有ができるところは社会人再受験の方の強みです。

またそのようなことから、こちらが提案した学習カリキュラムを外れずに勉強してもらえるので、学習ペースや成績の伸び方もある程度想定の通りに進むことが多いです。

現役高校生との違い2~使える時間と時間の使い方

違いの2つ目は使える時間と時間の使い方です。
私がこれまで担当した社会人再受験の方は、その全員が仕事を一旦退職もしくはセーブするなどして、学習に使える時間を多く確保しているという方でした。周りの指導でも医学部再受験の方ではそのようなパターンが多かったため今回はそれを前提の記事とします。

まず上記の意味で、使える時間は再受験の生徒さんの方が現役高校生の生徒さんよりも圧倒的に多いです。現役高校生は学校があり、塾があり、ということで受験期でも使える時間が限られています。特に学校の占める割合は非常に大きいはずです。

ただ時間の使い方という意味では、現役高校生の生徒さんの方が社会人再受験の生徒さんよりも上手いと感じます。正確には上手いというよりも、上手く使わなければ現役高校生の生徒さんは時間がないため必然的に上手く使えているという感じです。

具体的な例として、ノートの取り方などの違いがあります。私がこれまで担当した医学部再受験の生徒さんの全員が授業のノートを家で再度綺麗にまとめ直す作業をしていました。これは復習という意味合いよりも、ただ綺麗にまとめ直すという作業を行っていたことを確認しています。

宿題にずいぶん時間がかかることからヒアリングをして発覚したことです。

ノートを綺麗にまとめ直すという作業はもちろん悪いことではないですが、授業中にせっかくしっかりとノートをとってくれているのに、それを再度まとめ直すだけというのは時間がもったいないと感じます。むしろその時間を問題を解いたり、ノートをまとめるのではなく復習する時間に使ったりした方が、内容は遥かに定着します。

現役高校生ではそもそも授業でとったノートをまとめ直すような時間などないので、医学部再受験指導をしてはじめて気が付いたことでした。

時間がある分、やらなくても良いことをやってしまうなどの経験は多くの人にあるかと思いますが、医学部再受験および浪人生等の生徒さんには上記のように勉強の時間の使い方が上手くないというパターンが多いです。

現役高校生との違い3~計算力などの瞬発力

違いの3つ目は計算力になります。
これについては現役高校生の生徒さんの方がかなり差をつけて早いと感じます。ただ、計算の速さというものは単純計算のスピードだけで決まるものではなく、典型問題をすぐに分かることなども問題を解くスピードに影響しており、それを総合して現役高校生に軍配が上がるという感じです。

私が指導で思うことは単純計算のスピードの差だけでなく、上述した典型問題の処理の差もかなり大きいと考えています。

というのも「違い1」で書いたように医学部再受験の方は論理的にしっかりと各分野を押さえることができる一方、そのことによるデメリットとして典型的なよくある問題というものにも難しい問題同様にかなり時間をかけて考えることがあります。

本来は典型的問題であってもきちんと考えることは当然大切ではあるのですが、入試において典型問題はしっかりと考え理解した上では、条件反射的にすぐに解法に結び付けるくらいのある程度のスピードは要求されます。

医学部再受験の生徒さんは「違い2」に出てきた時間の使い方を問題を解く以外の行動にも多くを使うことがあるため、このような瞬発力が強化されずなかなか身に付かないことがあります。

その意味で現役高校生の生徒さんの場合、学校でそのような典型問題についてはかなりの反復練習をするため、理解度が完璧でなくても典型問題はスラスラ解けるという生徒さんも多いです。現役高校生の生徒さんはこのように主体的であれ強制的であれ、問題を解く機会が多いことから問題に対する瞬発力が強化されていることが1つの強みです。

ただ、この「違い3」についてはどちらの生徒さんにとっても良い点と悪い点を兼ねています。詳しく書けば「違い3」は以下のようになっています。

・現役高校生の生徒さんは理解していなくても瞬発力がある人がいる
・医学部再受験の生徒さんは理解しているが瞬発力がない人がいる
ということです。

もちろん理解して瞬発力があるということが理想ですが、それぞれの環境における学習の仕方の性質上、傾向としては上記のようなパターンは結構多いです。

医学部再受験で合格をするための道のり

いかがだったでしょうか。今回はまずはじめにということで、医学部再受験生と現役高校生の生徒さんの違いを考察してみました。

ポイントは、「違い1」は医学部再受験の生徒さんにとって有利な話で、「違い2」は現役高校生の生徒さんにとって有利な話です。そして「違い3」はどちらの生徒さんにとっても良い点と悪い点を兼ねています。

これらを総合して言えることは、月並みな結論ですが、特に意識をしない場合はどちらのタイプの生徒さんにも特有の良い点と悪い点があるということです。ただこの結論は机上の空論というよりは、私の実際の受験指導の中で確認できたことなのでその意味での重みはあるかと思います。

最後に医学部再受験の生徒さんが現役高校生の生徒さんに対抗できるようになるために重要なことは、「違い1」はそのままに、「違い2」と「違い3」を意識的に改善することです。

時間の使い方や瞬発力強化のためにやるべきこととというのは、意識的に改善ができることです。つまりこれらを無意識のままに勉強していると受験のときに現役生に大きく差をつけられてしまいますが、意識的に改善することでしっかりと勝負できる状況を作れます。

医学部再受験の生徒さんは塾選びや学習の仕方なども含めて非常に悩んでいる人が多く、私が担当した再受験の方は全員が色々な塾を行ったり来たりしてその点で苦しんでいました。それに加え、本記事のように現役生とは学習環境が大きく異なります。
再受験の方で悩んでいる人は是非一度大岡山学習会までご相談ください!

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