数学全般

【中学講座】M③-6月「因数分解の研究(part1)〜因数分解の困難性と1変数の因数分解を極める〜」

[1] 6月のテーマ

テーマ:因数分解の研究(part1)〜因数分解の困難性と1変数の因数分解を極める〜
今月の講座テーマは中学で習う因数分解についてです。因数分解は展開を学習した後にすぐに習うような内容ですが、実は今現在も研究がされている分野です。因数分解を習った直後では、どのようなことを研究されているのか想像がつかないかもしれませんが、今回の講座では因数分解の困難性を順を追って解説することで、因数分解の奥深い世界について触れてみました。

[2] より深い理解のために

因数分解は、講座でやったように中学の最初では「2次の式が有理数の範囲で因数分解できるかできないか判断できる」ところまでを習います。その後で3次についてどのようになるのかということを高校数学に入り数学IIの分野をやることで学習ができます。ただここで重要なのことは2次とは違い、3次の因数分解では割り切れる式が見つからない可能性があるという難易度が出てきます。今回の講座では3次で割り切れる式の見つけ方とその候補の可能性というところまでを言及しました。普通大学受験で使う数学ではここくらいまでを学習しますが、講座では次回もう一歩踏み込んで考えることで因数分解の困難性についてみていきます。

[3]何でも逆を考えることは難しい

数学では一方の変形は単純だけれど、その反対の変形は難しいということが多々あります。例えば、掛け算をすることは簡単ですが、素因数分解をすることは構成している素数が巨大素数などの場合は非常に困難になり、この素因数分解の困難性が現在の暗号技術に使われています。それと同様の話が今回の展開と因数分解にもいえます。展開は時間さえかければ必ずできますが、因数分解は展開の逆の手順を辿って元の式に戻す方法論ができないことから、それとは別の方法論を構築する必要があるためそこに難しさが伴います。今後学習する数学でもそのような逆の操作は難しい分野が多々あるので、アンテナを張っておくと良いかもしれません。

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