[1] 6月のテーマ
テーマ:論理とは何か(part1)〜「動物ならば猫」の否定は「猫ならば動物」ではない〜
今回は数学を発展させていく上で重要な話になる「論理」についてです。数学は論理的に考えるものと言われればそれまでですが、実際に数学で使われる論理とはどのようなものかを掘り下げてみました。この論理をしっかりと定義することで様々なことが曖昧ではなく発展していきます。
[2] より深い理解のために
数学で使う「ならば」という言葉には講座でやったように特別な意味があります。そしてこの「ならば」を中心として仮定や結論を考えることで、定義の重要性であったり、定理と定義の関係性であったり、数学の論理展開にとって大きな役割を果たします。また、一見関係がありそうな式でも全く無関係の式であったりなど、「なんとなくそうなりそう」を排除して厳密な議論につながります。次回はこの論理を使って、数学で重要な証明方法である背理法について、より詳しくみていきます。
[3]日常で使われる対偶表現
この分野は数学の論理的な部分の根幹となるものなので、その論理展開の仕方は日常的なところにも多く登場します。ならばの前の部分を仮定、後ろの部分を結論と言いますが、仮定と結論をひっくり返してどのようになるかなど、日常的なことでも考えてみると、言語能力が飛躍的に上がりますし面白いです。また対偶表現をするだけで、同じことを言っているにも関わらず一気に人を惹きつける文章になることなどもあります。講座にちなんで、言えば「数学は面白い」よりも「面白くなければ数学じゃない」の方がインパクトがありますね。