中学講座

【中学講座】M②-5月「人類が無理数に至るまで(part2)~ピタゴラスの定理と無理数の発見~」

[1] 5月のテーマ

テーマ:人類が無理数に至るまで(part2)〜ピタゴラスの定理と無理数の発見〜
今回は前回に続く流れの無理数についての話の完結版になります。人類は整数の比であるような数(有理数)だけが数の全てと長いこと考えてきましたが、そこに未知なる数である無理数が登場します。習ってしまうとその不思議に気付くことが難しくなりますが、よく考えると無理数はどのように発見したのかは気になるのではないでしょうか。

[2] より深い理解のために

無理数は現代的に言えば「循環しない無限小数」になりますが、これは当然ながら他の数の体系を理解しているからこそ出てくるような発想になります。そもそも無理数発見の議論がされている当時は、小数というもの自体が考えられていない時代ということを考えれば、「循環しない無限小数」という考え方自体がいかに現代的か分かると思います。また最大公約数を求めるための1つの方法であるユークリッドの互除法が今回のような使い方ができる点も重要です。

[3]無理数の発見と教育順序

学校では無理数を歴史的な順序を踏まえて習うことはほぼありません。何故かといえば、講座で分かる通り「難しくなるから」ということは1つの理由でしょう。もっとしっかり言えば、「まとまりが悪い」、つまり「体系的ではない」、というようなことになります。その意味で実は学校教育の数学を習う順番というのは、人間が理解しやすいようにまとめ直されていて非常によくできています。これはこれで理解のためにとても意味のあることですが、それと同時に裏では人類がその発見に至るまでの試行錯誤があったことを探ることもとても面白いです。講座はそのようなことにも焦点を当てています。理解と面白さが合わさると数学はもっと楽しくなりますよ。

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